2021年4月4日日曜日

生活役立ち(日常生活): 神戸で100年以上続く老舗のニュースな逸品

  いち早く海外に開かれた神戸は、舶来の文化の発信地でした。居留地と隣接する元町が第一の目抜き通りとなり、外国の食べ物や商品に親しむ場ができました。開港以来、西洋の生活を取り入れてきた港町には、当時の新たな変化を捉えたお店が登場し、今も地元に愛され続ける老舗が数多くあります。その中でも、今回は100年以上続く老舗の歴史とともに、新たな取り組みや注目の新作をご紹介します。

 

CONTENTS

(1)  看板銘菓のルーツをアレンジした新作に注目「神戸凮月堂」

(2)  本場ドイツの菓子作りを継ぐ「純正自然」の味を実現「ユーハイム」

(3)  厳選和牛の旨みが詰まった贅沢なお土産「大井肉店」

(4)  新たな試みに創業以来のサステナブル精神を継承 「永田良介商店R.nagata

 

(1)  看板銘菓のルーツをアレンジした新作に注目「神戸凮月堂」

 神戸グルメの代表格の一つが洋菓子。いまや神戸発の多くのスイーツショップは全国的な人気を得ています。中でも、1897(明治30)に創業した「神戸凮月堂」は、その原点ともなった老舗の一つです。1893(明治26)、初代・吉川市三氏は、日本の洋菓子の先駆でもある東京の「米津凮月堂」で菓子作りの修業を積み、暖簾分けの形で神戸に開店。当時の常識を破る欧風の店構えは、当時の目抜き通り・元町界隈でも一躍話題をさらったそうです。

 

(2)  本場ドイツの菓子作りを継ぐ「純正自然」の味を実現「ユーハイム」

 洋風の食生活が急速に広がった大正時代、神戸には本場のパンや洋菓子の味を伝える店が次々に開業しました。その中の一つが、バウムクーヘンでおなじみの「ユーハイム」です。創業者のカール・ユーハイム氏は、第一次世界大戦で捕虜として収容されている際に、日独親善の一つとして1919(大正8)に広島市内の物産陳列館(現在の原爆ドーム)で催された、ドイツ捕虜の作品展示即売会で、日本で初めてバウムクーヘンを製造・販売。

 

(3)  厳選和牛の旨みが詰まった贅沢なお土産「大井肉店」

 洋菓子と並んで舶来の食文化として定着し、いまや世界的な人気の神戸ビーフ。そのおいしさを、いち早く広めた草分けが「大井肉店」です。

 神戸開港後、近郊で農家を営んでいた岸田伊之助氏が、外国船から依頼されて農業用の牛を納めたのを機に、1871(明治4)に神戸初の牛肉販売店を創業。そのおいしさを多くの人々に広めると共に、県内各地の牛を吟味し、解体技術や見分け方など品質向上の取り組みが、現在の「神戸ビーフ」の誕生へとつながっています。

 

(4)  新たな試みに創業以来のサステナブル精神を継承 「永田良介商店R.nagata

 グルメだけでなくライフスタイルの随所に、港町ならではのハイカラな文化が受け継がれています。その中で、全国に知られる「神戸洋家具」の製作を手掛ける、最古参の一軒が「永田良介商店」です。

 創業者の永田良助氏は、郷里の岐阜から開港まもない神戸の英国商館に勤めた後、1872年(明治5年)に元町で道具商を開業。外国人が使った家財道具の修理・販売から始まり、本格的な西洋家具の製作に着手します。買い取った家具を修理する際に、家具職人として船大工を集め、分解・組立を繰り返して工程を研究。長年、磨かれてきた技と意匠を継承し、時代に合わせた家具作りを続けています。

 

<出典>

https://www.feel-kobe.jp/column/kobe-shinise/



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