新型コロナウイルスに関して、情報が大切だが、誤った情報も多い。新味はないが、以下の情報は信頼できる。専門家が集まっており、一番情報が集約される場から発信されている。ただ、「味覚・臭覚障害」は未収録
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<出典> 信頼できる最新(2020/3/28)情報。「臭覚・味覚障害」は未収録
新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針
令和2年3月 28日
新型コロナウイルス感染症対策本部決定
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000614803.pdf
(注)加工しています: 箇条書きとし、タイトルと要約を付加しました。
特徴について要約したものを示します。
新型コロナウイルス感染症については、下記のような特徴がある。
1. 【感染経路】感染経路の中心は飛沫感染及び接触感染。空気感染のリスクもある
2. 【密閉空間・密集場所・密接場面】3つの条件が同時に重なる場では、リスクが高い
3. 【潜伏期間】潜伏期間は1-14日(一般的には約5日)。14日間にわたり健康状態を観察
4. 【症状】発熱や呼吸器症状が1週間前後続、強いだるさ(倦怠感)
5. 【入院期間】入院期間の中央値は11日間(中国における報告)
6. 【罹患後】罹患しても約8割は軽症で経過し、治癒する例も多い
7. 【重症度】季節性インフルエンザと比べて死亡リスクが高い
7.1. 【新型コロナウイルス感染症における致死率及び肺炎の割合】相当程度高い
7.2. 【高齢者・基礎疾患】高齢者・基礎疾患を有する者では重症化するリスクが高い
7.3. 【医療機関や介護施設】院内感染対策、施設内感染対策が重要
7.4. 【年齢ごとの死亡者の割合】60歳以上の者では6%。30歳未満の者では 0.2%
8. 【治療】治療方法としては対症療法が中心である
8.1. 【予防接種】現時点ではワクチンが存在しない。予防接種に係る施策の記載はない
8.2. 【治療薬】いくつか既存の治療薬から候補薬が出てきている
===== 詳細 =====
新型コロナウイルス感染症については、下記のような特徴がある。
1. 【感染経路】感染経路の中心は飛沫感染及び接触感染。空気感染のリスクもある
一般的な状況における感染経路の中心は飛沫感染及び接触感染であるが、閉鎖空間において近距離で多くの人と会話する等の一定の環境下であれば、咳やくしゃみ等の症状がなくても感染を拡大させるリスクがあるとされている。
2. 【密閉空間・密集場所・密接場面】3つの条件が同時に重なる場では、リスクが高い
集団感染が生じた場の共通点を踏まえると、特に①密閉空間(換気 の悪い密閉空間である)、②密集場所(多くの人が密集している)、③密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)という3つの条件が同時に重なる場では、感染を拡大させるリスクが高いと考えられる。
3. 【潜伏期間】潜伏期間は1-14日(一般的には約5日)。14日間にわたり健康状態観察
世界保健機関(World Health Organization: WHO)によると、現時点において潜伏期間は1-14日(一般的には約5日)とされており、また、厚生労働省では、これまでの新型コロナウイルス感染症の情報なども踏まえて、濃厚接触者については14日間にわたり健康状態を観察することとしている。
4. 【症状】発熱や呼吸器症状が1週間前後続、強いだるさ(倦怠感)
新型コロナウイルスに感染すると、発熱や呼吸器症状が1週間前後続することが多く、強いだるさ(倦怠感)を訴える人が多いことが報告されている。
5. 【入院期間】入院期間の中央値は11日間(中国における報告)
中国における報告(令和2年3月9日公表)では、新型コロナウイルス感染症の入院期間の中央値は11日間と、季節性インフルエンザの3日間よりも、長くなることが報告されている。
6. 【罹患後】罹患しても約8割は軽症で経過し、治癒する例も多い
罹患しても約8割は軽症で経過し、治癒する例も多いことが報告されている。
7. 【重症度】季節性インフルエンザと比べて死亡リスクが高い
重症度としては、季節性インフルエンザと比べて死亡リスクが高いことが報告されている。中国における報告(令和2年2月28日公表)では、確定患者での致死率は2.3%、中等度以上の肺炎の割合は18.5%であることが報告されている。季節性インフルエンザに関しては、致死率は0.00016%-0.001%程度、肺炎の割合は 1.1%-4.0%、累積推計患者数に対する超過死亡者数の比は約0.1%であることが報告されている。
7.1. 【新型コロナウイルス感染症における致死率及び肺炎の割合】相当程度高い
このように新型コロナウイルス感染症における致死率及び肺炎の割合は、季節性インフルエンザに比べて、相当程度高いと考えられる。
7.2. 【高齢者・基礎疾患】高齢者・基礎疾患を有する者では重症化するリスクが高い
また、特に、高齢者・基礎疾患を有する者では重症化するリスクが高いことも報告されており、
7.3. 【医療機関や介護施設】院内感染対策、施設内感染対策が重要
医療機関や介護施設等での院内感染対策、施設内感染対策が重要となる。
7.4. 【年齢ごとの死亡者の割合】60歳以上の者では6%。30歳未満の者では 0.2%
上記の中国における報告では、年齢ごとの死亡者の割合は、60歳以上の者では6%であったのに対して、30歳未満の者では 0.2%であったとされている。
8. 【治療】治療方法としては対症療法が中心である
現時点では、有効性が確認された特異的な抗ウイルス薬やワクチンは存在せず、治療方法としては対症療法が中心である。
8.1. 【予防接種】現時点ではワクチンが存在しない。予防接種に係る施策の記載はない
なお、現時点ではワクチンが存在しないことから、新型インフルエンザ等対策政府行動計画に記載されている施策のうち、予防接種に係る施策については、本基本的対処方針には記載していない。
8.2. 【治療薬】いくつか既存の治療薬から候補薬が出てきている
その一方で、治療薬としては、いくつか既存の治療薬から候補薬が出てきていることから、患者の観察研究等が進められている。
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