2019年7月13日土曜日

豆知識: 荒れた須磨 盛り返しの波(須磨海岸)

 
    古来、美しい砂浜で知られてきた須磨海岸は、阪神間では最大で駅に近く利便性も高いからこと、平成14年に約138万人が訪れた

    しかし、娯楽の多様化を背景に海水浴人気は全国的に低迷した。追い打ちをかけたのが海水浴客のマナー悪化だ。大音量で音楽を流したり、深夜に浜辺で花火を打ち上げたりする若者が目立ち始めた。22年には「海の家」に出入りしていた大学生らが違法薬物を所持していたなどとして相次ぎ逮捕される事件も発生した。地元の小中学校では『須磨海岸に行くな』と指導するほどだった

    23年には約53万人にまで落ち込んだ

    神戸市は健全化対策に乗り出した。20年に「須磨海岸を守り育てる条例」を制定し、騒音や打ち上げ花火などの迷惑行為を禁止した。23年には条例を一部改正し、全国で初めて入れ墨の露出を禁じた。ほかにも喫煙や大音量の音楽イベントを禁止するなど次々に手を打った。(それでも泥酔者による乱闘騒ぎや急性アルコール中毒による救急搬送などが相次いだ)。26年には海の家に対し、テキーラなど40度を超える高濃度のアルコール提供も禁止した

    矢継ぎ早の対策が評価されたこともあり一時50万人台に落ち込んでいた利用客も近年は70万人前後まで回復。昨年は台風による期間短縮に見舞われ、利用客は45万人に大幅減少したが、今年は73万人の来場者数を予測している

    子供たちが安心して遊べる空間を整備しようと、昨年には「ファミリーエリア」を新設した。エリア内では飲酒や喫煙などを禁止し、担当者が巡回して目を光らせるという徹底ぶりだ。今年は、「ファミリーエリア」を拡大する。

    今年4月には、水質や安全管理などの基準を満たしたビーチの国際環境認証「ブルーフラッグ」を関西で初めて取得した
 

出典:産経新聞(2019/07/12)

 
 
 

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