★ 取り上げた歌では須磨の浜(現・神戸市須磨区須磨海岸)で塩をつくり出すために働く漁師の作業衣とされている
縄文時代から、山野に自生する藤の繊維から「藤布(ふじふ)」が織られてきた。本書によると、『万葉集』にはフジを詠んだ歌が題詞を含めて28首ある。次はそのうちのひとつだ。
「須磨の海人(あま)の塩焼衣(しおやきぎぬ)の藤衣(ふじころも) 間遠(まどお)にしあればいまだ着なれず」
「フジの繊維は織り上げると白い衣となったが、ゴワゴワして肌触りが良くなかった。庶民の仕事着とされたり喪服として着用された。取り上げた歌では須磨(すま)の浜(現・神戸市須磨区須磨海岸)で塩をつくり出すために働く漁師の作業衣とされているが、和歌を詠みながらも、まだ着心地が悪いと愚痴をこぼしている」
<出典>
https://www.nippon.com/ja/japan-topics/bg900282/
元データ
「藤と日本人」、有岡 利幸(著)、発行:八坂書房
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