行平鍋(神戸市須磨区) 烏帽子の君と潮汲み乙女の涙
ふたがないアルミ製の片手鍋。表面に凹凸があり、汁の注ぎ口が左右についている。大抵の日本料理に対応する万能鍋「行平鍋」。でも、なぜこの名が? 広辞苑には「在原行平が海女に潮を汲(く)ませて塩を焼く器から起こった名」とある。
行平と海女にまつわる話が伝わる神戸市須磨区へ。山陽電鉄月見山駅と須磨寺駅のほぼ中間にある「松風村雨堂」を訪ねた。案内にはこんな物語が記されている。
須磨に流され、わび住まいをしていた行平。潮汲みにきた地域の村長の娘「もしほ」と「こふじ」に出会い、親しくなった。行平は2人に「松風」「村雨」の名を与え、仕えさせた。3年が過ぎ、行平は当地を去ることになり、松の木に狩衣(かりぎぬ)と烏帽子(えぼし)をかけて旅立った。その際に詠んだのが、「中納言行平」として百人一首にも登場するこの歌。
(これ以降は、有料記事)
<出典>
会員限定有料記事 毎日新聞2021年2月6日 大阪夕刊
https://mainichi.jp/articles/20210206/ddf/012/040/007000c
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